こんにちは!EduLaboJapan代表のささおらんです。
教員や講師業をしていると0歳・1歳・2歳頃のお子さんがいるママからよく質問されるのが、「うちの子、児童館とかでおもちゃの貸し借りが出来なんです」や「友達のおもちゃをぱっと取って行ってしまうんです」といった、おもちゃの貸し借り問題。
そもそも0歳・1歳・2歳の間でよく起こる「貸して」「いいよ」のやりとりは本当にいいことなのか、おもちゃの貸し借りをできるようにどう言葉掛けをしたら良いのか、今回はおもちゃの貸し借りについてお話ししたいと思います。
もくじ
「貸して」「いいよ」のやりとりは良いことなのか?!
結論から言うと私は、児童館などで「貸して」と言われたら、「いいよ」と言う風習をなくしたいと思っています。
なぜなら「自分だったら絶対に嫌だから」
自分の身に置き換えて考えると、発売を楽しみにしていた本を3分読んだだけで「貸して」と言われたら、絶対に貸したくないですよね。
それは大人も子どもも同じ。
いくら相手が上手に「貸して」と自分の気持ちを伝えられても、嫌な時は嫌と言って良い。
嫌な気持ちを伝えることは別に悪いことではないですよね。
むしろ「貸して」と言われて「いいよ」と言わなきゃいけないというのは理不尽で、ドラえもんに出てくるジャイアンみたいですよね。
では、実際の場面ではどのように言葉をかけてあげたら良いか、紹介したいと思います。
「貸して」と言われておもちゃを貸したくないとき
児童館などで「貸して」と言われて、自分の子どもがまだそのおもちゃで遊びたい様子があったら、「今このおもちゃで遊んでいるから待っててね」と伝えます。
もっと丁寧に対応するなら、「今遊んでいるから待っててね。おままごとで遊びたいなら向こうのかごの中にもおもちゃがあるから好きなの見つけてみようか」と待つだけでなく、他にも選択肢を伝えます。
私は自分の娘のときに上記のように「貸して」と言って来た子に対して伝えて来ましたが、だいたい素直に聞いてくれます。
反対に娘が他の子の遊んでいるものに興味をもった時は「今お友達が遊んでいるから終わるまで待っててね。」と伝えて、別のおもちゃに誘導しながら終わるまで待っています。
待つことができる子はやり抜く楽しさを知っている
私がおうちで実践しているモンテッソーリ教育では、「活動している子が主役」で活動の自由が保障されています。
やりたい活動をやりたいだけ行い、1人でできたという達成感や満足感を得ることで、自己肯定感や意欲を高めて自立を促していきます。
また活動に対してやり抜く楽しさを知っているので、「友達も活動をしたいんだな」と相手の気持ちがわかり、結果的にお友達が行っている活動を待ってあげられるようになります。
そしてもう少し大きくなると、年下の子が自分がやっている活動を待っているときに、自然に「やっていいよ」と活動を自主的に譲ることができるようになっていきます。
その為まだ低年齢のうちは、譲る練習よりやり抜く楽しさをたくさん経験していくことが大切になっていきます。
お教室での様子
上記の写真は実際にお教室でお友達の活動を待っている様子。
3歳の女の子がバナナを切るお仕事をしているのを、1歳4ヶ月の男の子が横でじっと終わるのを待っています。
普段から活動する自由を保障してあげてやり抜く楽しさを知っていれば、1歳の子どもでもこうして手を出さずじっと待っていることができています。
さいごに
目の前の子どもの行動を見ていると、そのまま将来の姿を結びつけて心配してしまうパパママも多いかと思いますが、子どもはいろいろな経験を積んでいくことで、社会での振る舞い方を学んでいきます。
いろいろ心配になることもあるかと思いますが、まずは子どもを受け入れて見守ってあげてくださいね。